- ベトナムに旅行をしていたときに現地の人に親切にしてもらった
- ビジネスで訪問した際に丁寧に説明してもらい美味しい食事などでもてなしてもらった
そういったときにはぜひ現地の言葉で「ありがとう」と伝えると相手も自分に近づいてもらえたと感じてもらい、より嬉しく感じるでしょう。またビジネスであれば親交が深くなるでしょう。
ではベトナム語で「ありがとう」とはどういう風に言うのでしょうか?今回は基本的なありがとうだけでなく
- ありがとうを言う人によっての使い分け
- ありがとうに修飾語を付けて強調する
- 使うシーン別での表現方法
について詳しく解説していきます。すべての言葉に実際の音声もつけてありますので、実際に声に出して練習してみてください。
【目次】
まずはベトナム語で「ありがとう」を覚えよう!
ベトナム語でありがとうは Cám ơn(カム オン)といいます。「カム オン」は漢字の「感恩」が由来しています。ベトナムは地理的に中国に近いです。そのため、ベトナム語の大半の単語が中国語の影響を受けています。
ありがとうの綴りと発音は地域によって少し違う
ベトナム語は地域によって発音や綴りが少し異なる場合があります。(大まかに北部・中部・南部に分かれます)ホーチミンやダナンなどの中部や南部は “cám ơn”、ハノイなどの北部は cảm ơnと綴ります。どちらで書いても通じます。
発音は難易度のやさしさでは中部・南部の発音 cám ơn がおススメです。cám は”ca”を高く上げて発音します。”m”は口を閉じます。(ム”mu”と発音しない)ơn は口を狭く横に広げた状態で”オ”と発音します。
「ありがとう」に修飾語をつけて話す
しかしただ Cảm ơn(カム オン)だけでは素っ気なく定型的なあいさつのように感じてしまいます。仮に旅行中の一時滞在でその時々の関わりだけならいいですが、長く深く関わりを持つ人ができたら、表現を多様化していきましょう。
ここでは「ありがとう」を強調した言い方を紹介します。
本当にありがとう
Cảm ơn nhiều(カム オン ニュウ)
Nhiềuは「たくさん・多い」という意味があります。直訳すると感謝する量が多いという意味です。
本当にありがとうございます
Rất cảm ơn”(ラットカムオン)
Rất は”とても”という意味で感情を強く伝える時に使います。なのでより丁寧に感謝を伝えたい場合は、Cảm ơn nhiều(カム オン ニュウ)ではなく、こちらを使いましょう。
いつもありがとう
Luôn luôn cảm ơn(ルゥォン ルゥォン カム オン)
Luôn luôn はベトナム語で「いつも」という意味です。
学生さんがホームステイやインターンシップでお世話になっているときに使ってみましょう。
今日はありがとう
Hôm nay cảm ơn (ホム ナイ カム オン)
Hôm nay はベトナム語で「今日」という意味です。
観光案内やビジネスで訪問した際の説明をしてくれた1日の終わりにこの言葉で感謝を伝えてみましょう。
本当にお世話になりました
“Cảm ơn rất nhiều”(カムオン ラットニュウ)
Rất nhiều はとてもたくさんという意味です。色々なお世話をしてもらいその人に感謝する時に使います。
ステップアップ!「ありがとう」を言う相手で変えてみよう
一般的にベトナム人同士で話す時は “Cảm ơn”+人称代名詞で話します。
“Cảm ơn” だけだと感謝の気持ちが軽く素っ気ない印象を与えてしまい、場合によっては失礼にあたります。
外国人として話す場合、許してもらえます。しかし、人称代名詞を付け加えるだけでベトナム人と親密になりやすくなります。
人称代名詞は年齢・性別によって呼称が異なります。数が多いため混乱しやすいです。覚えるコツは自分の家族や親戚をイメージすることです。それを意識して当てはめるとわかりやすいです。
年上の男性に向けて
Cảm ơn anh(カム オン アン)
相手が自分または友達のお兄さんの年代の場合 anh を使います。
年上の女性に向けて
Cảm ơn chị(カム オン チ)
相手が自分または友達のお姉さんの年代の場合chịを使います。
自分の両親よりも年上の男性に向けて
Cảm ơn bác(カム オン バック)
相手が自分の両親のお兄さんの年代の場合を意識 bác を使います。
自分の両親よりも年上の女性に向けて
Cảm ơn dì(カム オン ジ)※南部中部の発音はイ
相手が自分の両親のお姉さんの年代の場合 dì を使います。
自分の両親よりも少し年下の男性に向けて
Cảm ơn chú(カム オン チュ)
相手が自分の両親の弟の年代の場合 chú を使います。
自分の両親よりも少し年下の女性に向けて
Cảm ơn cô(カム オン コ)
相手が自分の両親の妹の年代の場合côを使います。
自分より年下の相手に向けて
Cảm ơn em(カム オン エム)
相手が自分または友達の弟・妹の年代の場合 em を使います。
ビジネスシーンでの「ありがとう」の言い換えを覚えよう
ビジネスシーンで丁寧にお礼を言う場合、Xin cảm ơn(シン カムオン)と言いましょう。Xin は文頭につける丁寧語です。ベトナム語の Xin chào(シンチャオ) も同じ理由で丁寧に挨拶する場合に使われます。
ただし Xin はかなり丁寧でよそよそしい印象があり、仲のいい関係であれば普段の生活でベトナム人もあまり使いません。あくまでビジネスシーンで使いましょう。
「ありがとう」をシーン別の表現で言い換えてみよう
ベトナム語は日本語と違い「ありがとう」に多様な表現はありません。日本語だと使う場面によっては「感謝しています」や「お世話になりました」などがありますが、ベトナム語の表現の幅は少ないです。
ベトナム語は英語と同様に強調して感謝する際には呼称や具体的に感謝している行動・ふるまいをつけます。なのでより感謝を伝えたいのであれば、単語や呼称を覚えるようにしていきましょう。
今回は2つ例を紹介します。
心配してくれてありがとう
Cảm ơn vì đã lo lắng cho tôi(カム オン ヴィ ダー ロー ラン チョー トイ)
- 体調を崩していたときにお見舞いをしてくれた
- トラブルに巻き込まれたときに声を掛けてくれた
- 悩み事や心配事があり苦しんでいたときに気遣ってくれた
こういったときに相手に感謝を伝える際に使える言葉です。
ごちそうしてくれてありがとう
Cảm ơn anh đã mời tôi dùng bữa(カム オン アン ダー モイ トイ ユン ブア)
ベトナムではご飯に誘った方がごちそうをするという風習があります。その際ベトナム人は、ごちそうになった方はお礼をあまり言いません。それは次回自分がお誘いしごちそうをするからです。
しかし、日本人の文化としてお礼を言いたい場合や、ビジネスシーンでの会食や初めてお会いした相手にお礼を言いたいのであれば、この言葉を使うようにしましょう。
まとめ
ベトナム語で、ありがとうは cảm ơn(カムオン)です。しかし、通常は単体では使わず人称代名詞とセットで使って話します。ベトナム人と仲良くなるには cảm ơn+人称代名詞をセットにして言うといいです。
親近感が湧いて仲良くなりやすくなります。
また、友達同士だと、cảm ơn nhé(カムオンニェー)などと柔らかく言うこともあります。
ぜひ、中のいい友人にはこのように言ってみてくださいね。
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