ベトナム語は英語のようなアルファベットを使いますが、英語読みとは限りません。
英語とはまた違った文字もあれば、全く知識がなければ正しく読むことができないようになっているのです。
しかし、日本人の名前をベトナム語に変換することができます。
ではどういうことなのか、詳しく説明していきます。
仕組みを知っておくとベトナム語の勉強にもなります。
ベトナム語の名前は漢字に変換することができる
ベトナムは日本と同じくアジアです。
日本は東アジア、ベトナムは東南アジアなので見た目や風習なども異なりますが、それでもアジア圏なので近いものがあります。
では名前を変換できる理由、具体的な変換の仕方も合わせてみていきましょう。
具体例をだしていくので、ベトナム語が全くできない人でも理解しやすいと思います。
ベトナムには漢字が存在する!日本人には馴染みやすい言語
ベトナムにも漢字があります。
漢字の国といえば中国ですが、ベトナムは中国に統治されていた時代があるため漢字が存在するのです。
しかし使用する漢字は日本と同じというわけではなく、ベトナム独自の漢字です。
「漢越」と呼ばれるもので、現在は廃止されてはいますが、名前などを漢字に変換することができるため日本人にとっては馴染みやすいのです。
同じ漢字であっても読み方が違うということも多いですが、漢字は漢字。
ベトナム人の氏名は、名字→ミドルネーム→名前の順番で書かれますが、そのほとんどが漢字で書くことができるのです。
中国は、日本よりも使っている漢字の数が遥かに多いです。
漢字は中国から渡ってきたものですから日本人には馴染みのない漢字もありますが、ベトナムの漢字「漢越」にすることで読みやすくなるのです。
そしてベトナム語の名前を変換できるということは、日本語の名前も変換できるということです。
つまり、漢字を使ってベトナム人の名前を変換、日本人の名前をベトナム語に変換できるということになるのです。
ベトナム語の名前を日本語に変換!具体例も紹介
ベトナム人の名前を日本語に変換すると、このような表記になります。
・Nguyễn Văn Long → 阮文龍
・Lê Quốc Thanh → 黎国清
・Nguyễn Thị Ngọc → 阮氏玉
・Vũ Thanh Thúy → 武清翠
では、一番上に書いた「Nguyễn Văn Long」で説明していきます。
漢越に変換すると、Nguyễnは阮、Vănは文、Longは龍になります。
それぞれを漢越にしていくだけなので特に難しくはないです。
英語のREDを「赤」、BLUEを「青」に直すのと同じ感覚なので、そのまま単語を漢越にしていきましょう。
ベトナム人の氏名は名字、ミドルネーム、漢字の順番なので、それぞれを変換していけば問題ありません。
ただし漢字を使っているとはいえ日本語で読むことはできません。
仲が良い友人や仲良くなりたい相手であれば、漢字1文字使ってあだ名で呼ぶことが多いです。
例えば「阮文龍」であれば「龍」は日本人でも読めますから、「りゅうくん」と呼ぶなどできます。
日本人同士でもあだ名は名字を使うこともあれば、下の名前を使うこともあります。
それはベトナムでも同じですから、読みやすい漢字を使って呼んでみることをおすすめします。
現在、ベトナムでは漢越は使用されていませんが、文字そのものは残っているので変換することができます。
日本語の名前もベトナム語に変換できる!
日本人の名前をベトナム語に変換すると、このような表示になります。
・山田太郎 → Sơn Điền Thái Lang
・田中裕子 → Điền Trúng Ưu Tử
・高橋愛 → Cao Kiểu Ái
・木本春菜 → Mộc Bổn Xuân Thái
ベトナム語を日本語に直すときと同じように、漢字1文字ずつをそれぞれ変換していきます。
そのままでは何と読むか分からないものも多いですが、一番下の「木本」であればそのまま読むこともできます。
「木」は「mộc」、「本」は「bổn」、「春」は「xuân」、「菜」は「thái」になるので、それを合わせていくだけです。
現代のベトナム人であれば、漢字、つまり漢越を扱えない人が多いです。
そのため日本人の名前がベトナム語に変換できるということも知らないベトナム人も多いですから、教えてあげると距離が縮まるキッカケにもなることでしょう。
ただし、ベトナム語に変換できるのは漢字のみです。
平仮名の名前だと変換ができませんから、そのときは自分で当て字を考えて、ベトナム語に変換していきましょう。
翻訳サイトなどでベトナム語に変換することができますから、色々な漢字を変換していくと勉強もはかどります。
ベトナム語の名前の読み方に注意!日本とは発音が違う
ベトナム語はアルファベットのような文字を使いますが、そのままローマ字と同じように読むと誤った発音になります。
もともと言語が違うので同じ発音の音がありませんが、注意しておけば読み間違いが少なくなります。
ベトナム語なので日本人が読めなくても仕方がありませんが、正しい読み方ができれば相手も喜んでくれることでしょう。
日本人が間違えて読んでしまいやすいのが、以下の名前ですから特に注意しておきます。
・最初に「N」がつく名前
・最初に「TR」がつく名前
・最初に「TH」がつく名前
・最初に「PH」がつく名前
それぞれ説明していきます。
最初に「N」がつく名前
ベトナム語では最初につく「N」は読みません。
全てではありませんせんが、基本的には飾り文字なので無視して読んでいきましょう。
例えば「NGAN」であれば「ンギャン」ではなく、「ガン」と読みます。
「NGA」は「ガ」と読みますし、最初の「N」は省いて考えるようにしてください。(なれてくると非常に小さく「ン」と聞こえるかもしれません。)
こういった飾り文字はアルファベットを使う国ではよくあることです。
言語によって読まない文字は違いますが、ベトナム語ではそれが「N」なのです。
ただし場合によっては「N」の発音をする名前もあります。
しかしそれは稀ですし、「名前の最初のNは読まない」と覚えておきましょう。
ベトナム語を勉強している内に、読むケースと読まないケースが分かってくるようになります。
最初に「TR」がつく名前
ベトナム語だと「TR」はチャ行になります。
例えば「TRA」と書いてあると「トラ」と読みたくなりますが、そうではなく「チャ」と発音します。
「TRI」であれば「チ」ですし、そのままチャ行として読んでいきます。
「TRI」を最初に使った名前はベトナムでは一般的ですから、覚えておくと役に立ちます。
CHの同様に聞こえるのですが、TRのほうが少し下を巻くイメージですね。
最初に「TH」がつく名前
最初に「TH」が就く場合、タ行として読みます。
「THE」は英語だと「ザ」や「ジ」と読むので混同してしまいそうですが、ベトナム語だと「テ」と読むので間違えないようにしましょう。
「THO」であれば「ト」になり、「THI」であれば「チ」です。
こちらの発音もなにげに難しいです。
口の前に紙をぶら下げ発音したときに、紙が揺れる「テ」が「THE」で、
揺れない「テ」が「TE」です
ぜひ下記も参考に。
最初に「PH」がつく名前
最初に「PH」がついた場合、ファ行で読みます。
ついパ行で読んでしまいそうになりますが、「PHA」であれば「ファ」、「PHI」であれば「フィ」になりますから注意しておきましょう。
しかしここで紹介した発音は、あくまでカタカナです。
一番発音が近いカタカナに直しているだけなので、実際には発音が微妙に変わっていきます。
まとめ
ベトナム語の名前は、漢越に変換することができます。
ベトナムは遠いですし文化も違いますが、漢字に直すことができるため日本人には馴染みやすい言語でもあるのです。
ただし発音はローマ字ではないので間違ってしまうこともありますが、一定の規則があるので一度覚えてしまえば簡単です。
お互いの名前を日本語、ベトナム語に変換すると親近感もわきますから、自己紹介などをするときに使ってみるのもおすすめです。
ベトナム単語短期習得プログラム
脳科学に基づいたイラストやリズムをつかったビデオで、計2,000以上の単語を短期で無理なく覚えることのできるプログラムです。
定番の単語から、あったらいいな!というベトナム語単語特集までぞくぞく新しいビデオ制作中です。
まずは「野菜」と「よく使う形容詞」の2つを無料公開中ですので、ぜひ御覧ください。