ベトナム語の本を読んでみよう!おすすめの本の種類や作家を紹介

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ベトナム人が書いた本を読んだことがありますか?ベトナム人の作家を知っていますか?ベトナム語を勉強していても、ベトナム語の本まで読んだことがある人は少ないかもしれませんね。日本ではベトナム人の作家はあまり馴染みがないように思われます。

でも実は映画化されていたり日本語に翻訳されているような、知る人ぞ知るベトナム人作家が何名かいます。

もしベトナムに興味があったり、ベトナム語を勉強しているのであればベトナム人の作品を日本語で読んだり、ベトナム語で読んでみましょう。語学だけでなく歴史や文化を理解することができて、とても勉強になります。

ベトナムと本について色々と調べてまとめてみました。是非参考にしてみてください。

ベトナム語学習者におすすめの本

ベトナム語を学習しているのであれば、ぜひ本を読むことをおすすめします。本を読むことはベトナム語に限らず日本語でも外国語でもボキャブラリーを増やし、文章力を高める最善策です。

ベトナム語で書かれた本は、一部の限られた書店ではありますが日本でも購入できるようになりました。でももしベトナムに行く機会があれば、ぜひ本屋さんに立ち寄ってみてください。

日本で購入するよりもより多くの種類の本を手に取りやすい価格で購入できます。日本と物価の差があることも大きいのですが、ベトナムでは大人が読むペーパーブックの小説であれあば400~500円ほどで手に入ります。

 

 

子供用の本を読んでみましょう

◾️truyện thiếu nhi(チュエン ニー):児童書籍

本屋さんに行ったらこの文字のあるコーナーを探してみましょう。

truyện(チュエン):物語
thiếu nhi(チエウ ニー):児童

ベトナム語初級者がいきなり大人の本を読むのは難しいので、まずは子供用の本から始めてみましょう。ベトナムでも話し言葉と書き言葉では使う言葉が違うことがあります。当然書き言葉の方が少し難しい言葉や堅苦しい表現、凝った表現になっているので理解が難しくなってしまいます。

一方で絵本や子供用の本であれば、話し言葉や簡単な言葉、ベトナム人が日常で使う言葉がそのまま文字になっていたりするので理解しやすい上に、リアルな生活の場で使う日常のベトナム語を知ることができます。

ベトナム語初級者であれば、小さな子供用の本がおすすめです。しかし子供用の絵本と言っても3歳以上~の本でも結構な文字数で、知らない言葉がたくさん出てきます。

ベトナム語初級者~中級者レベルであれば小学生の高学年が読むくらいの本が適当ではないでしょうか。8歳以上~の本だともはや大人の短編小説と変わらないくらいの文字数となってくるので、読破するのは大変です。

ベトナム語の参考書だけでは知り得ない言葉や文化などがたくさん詰まっている、ベトナム語の本をぜひ読んでみましょう。

近年では日本の有名な絵本が、ベトナム語に訳されて本屋さんにあることも多くなってきました。手始めに内容を知っている日本の絵本のベトナム語版を手に取ってみるのもよいかもしれませんね。

Nguyet

Truyện thiếu nhi

https://tieng-viet.jp/wp-content/uploads/2019/11/truyenthieunhi.wav

ベトナム語に訳された日本の漫画を読んでみましょう

◾️ truyện tranh(チュエン チャイン):漫画

truyện(チュエン):物語
tranh(チャイン):絵

ベトナム語の絵本よりももっと馴染みの深い、日本の漫画のベトナム語版を読んでみるのはどうでしょうか。漫画だと絵もあり理解しやすいのと、言葉も短く日常会話が中心です。

子供向けの絵本だと内容が簡単なものが中心ですが、漫画だとストーリー展開もあり大人でも楽しく読めるでしょう。一度読んだことがあるものから、読んだことの無いものまで日本の漫画だからこそ二つの方向から理解することができることでしょう。

ベトナムでは実は日本の漫画が大人気です。本屋さんの漫画コーナーはとても充実しており、日本でお馴染みの漫画がたくさん並んでいます。子供たちに大人気のコーナーの1つです。

Nguyet

Truyện tranh

https://tieng-viet.jp/wp-content/uploads/2019/11/truyentranh.wav

短編小説を読んでみましょう

◾️ truyện ngắn(チュエン ガン):短編小説

truyện(チュエン):物語
ngắn(ガン):短い

絵本や漫画では物足りなくなってくるベトナム語の中級者や上級者以上であれば、ぜひベトナム語の短編小説を読んでみましょう。

ベトナム語には日本語にもあるような比喩的な表現がたくさんあります。文法的には文章の意味はわかるけれど、なんのことを言っているのかさっぱりわからないということも度々出てくるかもしれません。

そんな時はベトナム語の先生や、ベトナム人の知り合いにぜひ意味を聞いてみましょう。文法上の意味だけではない、奥の深いベトナム語や文化の違いを知ることができるはずです。

大人の本を読むのは難しく時間がかかるかもしれませんが、ベトナム語の上達のため、ベトナムの文化をもっと知るために、ぜひトライしていてくださいね。

Nguyet

Truyện ngắn

https://tieng-viet.jp/wp-content/uploads/2019/11/truyenngan.wav

ベトナム人の有名作家とは

日本ではベトナム人の作家というのはあまり聞いたことが無いかもしれません。でも日本語に翻訳されたり、原作が映画化されたような有名なベトナム人の作家が何人もいます。

ベトナムではベトナム戦争がメインのテーマになっている時代小説が多い中、最近では現代的な作家も多数登場してきています。

日本語に翻訳されている有名なベトナム人作家を3名ご紹介します。

日本語に訳されている本もあるBảo Ninh(バオ ニン)

バオ・ニンは世界で最も知られているベトナム人作家の1人と言えるでしょう。彼自身の経験にも基づいているベトナム戦争を描いた小説「戦争の悲しみ」は英語を始め日本語など世界十数か国で出版されています。

ベトナム戦争の悲惨な体験と共に、戦争がベトナムに与えた深い悲しみが描かれている小説です。内容はフィクションではありますが、ベトナム戦争の実体験が元になっているところもあり、その時代の様子やベトナム戦争について知ることができ、ベトナムの国の成り立ちやベトナム人について深く理解することができる本となっています。

 

映画化された作品もある小説家 Nguyễn Nhật Ánh(グエン ニャット アイン)

グエン・ニャット・アインはベトナムの中で非常にポピュラーな作家です。ベトナムの本屋さんにはグエン・ニャット・アインの書籍が多数並んでおり、彼の作品だけで1つのコーナーができるほどです。

短めの作品を中心にたくさんの小説を出版しているグエン・ニャット・アインですが、日本語訳された本もあります。彼の長編小説である「草原に黄色い花を見つける(ベトナム語:Tôi Thấy Hoa Vàng Trên Cỏ Xanh)」は映画化もされ、2017年には日本でも公開されました。

グエン・ニャット・アインの言語版では短編小説もたくさんあるので、中級~上級者以上のベトナム語学習者にぜひおすすめしたい作家です。

まずは日本語で訳されたものを読んでみましょう。

 

Nguyet

Tôi thấy hoa vàng trên cỏ xanh

https://tieng-viet.jp/wp-content/uploads/2019/11/toithayhoavangtrencoxanh.wav

現代女性作家、 Nguyễn Ngọc Tư(グエン ゴック トゥー)

グエン・ゴック・トゥーはベトナム戦争後に生まれたベトナムの女性現代作家として、ベトナムで注目を浴びています。彼女の作品では南部の方言が使われているところも、興味深い点です。

彼女の代表作のひとつである「楽しい映画作り」は、日本語にも翻訳されています。公益財団法人大同生命国際文化基金が出版しているベトナム現代短編集に収められており、ネットから無料で読むことができます。

このベトナム現代短編集には他のベトナム人作家の短編小説もたくさん収録されているので、ぜひ参考に読んでみてくださいね。

 

ベトナムで有名な日本人作家とは

逆に、ベトナムで有名な日本人作家というのはいるのでしょうか。ベトナム語に翻訳されている日本人作家の本はそんなに多くはありませんが、存在しています。ベトナム語に翻訳されている日本人の作家を何人かご紹介します。

たくさんの本がベトナム語に訳されている、村上春樹

ベトナムで一番多くの本が出版されているのは村上春樹の作品です。長編、短編をあわせると実に15冊の本が出版されています(2018年時点)。2002年から2007年ごろに村上春樹が世界的なブームになったころから、ベトナムでも翻訳本が出版され始めたようです。

この他のベトナムで出版されている日本人の現代作家としては吉本ばなな、百田尚樹、磯田道史などが見られます。

ベトナム語に翻訳されている日本の代表的な作家とは

日本人なら誰もが知っているような日本を代表する作家たちも、ベトナム語に翻訳されています。

ちなみに2002年以降からは日本語からベトナム語へ翻訳される本が現れてきましたが、それ以前は日本語から直接ベトナム語ではなく、日本語からロシア語、フランス語、英語に訳されたものからベトナム語に翻訳されたものが多いようです。

下記のような作家の作品がベトナムでも見られます。

  • 川端康成
  • 芥川龍之介
  • 三島由紀夫
  • 宮沢賢治
  • 谷崎潤一郎
  • 太宰治

ちなみに大学の日本語学科で学習しているベトナム人の学生は、勉強のために上記のような作家の本をベトナム語ではなく言語の日本語で読んだりしているようです。

日本語でも読むのが大変なこれらの作家の作品を、ベトナム人が読むという事はさぞかし大変なことでしょう。また最近では、村上春樹や吉本ばななの作品も講義で使われたりしています。

 

ベトナムで一番知られているのは日本の漫画!

このように日本を代表する作家がベトナム語でも翻訳されていますが、日本人の作家を知っているのはほんの一部の人たちです。実はベトナムで最も有名な日本の作品は、日本の漫画です。

ドラえもん、コナン、ポケモンは子供から大人まで誰もが知っている日本の漫画です。漫画が本屋さんで売られているだけでなくテレビでアニメが放送されていたり、キャラクターとしても様々な商品に利用されており大人気です。

これらももちろん日本を代表する作品ばかり。ベトナム人に親しまれ愛されていることは嬉しいことですし、誇らしいことですね。

まとめ

ベトナム側からと日本側からの、双方の本に関しての関りを見てきました。日本語で読めるベトナムの作家の本はまだまだ少ないのですが、ベトナムの歴史や時代背景、文化などを知るためにぜひおすすめします。

もしベトナム語を勉強しているのであれば、子供用の絵本や日本の漫画からでもいいので、ぜひベトナム語での読書をベトナム語の勉強と並行して進めることをおすすめします。

日本でベトナム語の本を購入するのであれば紀伊國屋書店など、ベトナムに行く機会があればどんな本屋さんでも良いのでぜひ立ち寄ってみてくださいね。

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