日本でも大人気の料理としてよく知られている焼肉は世界的に色々なバリエーションがあります。ベトナムでも焼肉は人気が高い料理ですが、日本の焼肉と同じようなものなのでしょうか。この記事ではベトナムの焼肉について、日本の焼肉と比較しながらどのような特徴があるのかを説明します。また、ベトナムにおける現代の焼肉文化についても紹介するので、ベトナムに行こうと思っている人は参考にして下さい。
ベトナムにおける焼肉の特徴
まずはベトナムで庶民に楽しまれている焼肉がどのような特徴があるのかを紹介します。ベトナムでは日本と違う文化圏なので、肉を焼くだけの料理であってもかなり違いがあります。
Tienさんが考えた[ Đặc điểm của món nướng Việt Nam] はあっています
他の言い方がありますので、ご参考ください
-Đặc điểm của món nướng Việt Nam là gì?
よく利用ください
使用する肉の種類
日本では焼肉というと牛肉が主流で、多くの飲食店では和牛やオージービーフなどにこだわっていることがよくあります。豚肉で焼肉をしたり、鶏肉を使ったりすることもありますが、日本文化としては牛肉の焼肉をイメージするケースが多くなっています。
しかし、ベトナムでは牛肉も候補の一つになりますが、あまり食べられていない肉です。肉を食べるという意味では豚肉がポピュラーで、他にも鶏肉やアヒル肉がよく食べられています。
さらによくローカル料理としても注目されているのがヤギ肉です。ヤギの焼肉は柔らかい乳房を使ったり、赤身の旨味が豊富な部位を焼いたりするのが主流になっています。ヤギはベトナムでは昔から乳を取る目的でも重要な家畜です。日本で乳牛から乳を取り、肉牛から肉を取るというのと同じように、ヤギはベトナムの文化に浸透しています。料理でも焼肉に限ることはなく、鍋料理や揚げ物などにも用いられている一般的な食材です。
Tienさんが作成した[ Loại thịt được sử dụng] は少しわかりづらいベトナム語です。
よりわかりやす言い方を紹介します
-Loại thịt nào được sử dụng?
-Loại thịt nào được ưa chuộng nhiều nhất?
よく利用ください !
肉と一緒に焼くもの
日本の焼肉では肉だけを焼くということが多く、同じ鉄板や網で野菜やキノコを少し焼く場合もあるという程度です。
しかし、一緒に焼くものにも文化の違いがあって、ベトナムではオクラやナス、ししとうや玉ねぎなどを焼くのが主流です。さらにテーブルに出すときには生のトマトを混ぜ込むのが一般的な人がイメージする焼肉になっています。トマトの赤とししとうやオクラの緑、ナスの紫と白といった感じで色合いが美しく仕上がるのがイメージできるでしょう。
焼肉の味付け
焼肉の味付けには世界的に色々な文化がありますが、日本の場合には韓国風の焼肉のたれを使用するか、生姜焼きにするか、塩だけで焼くかといった選択が一般的でしょう。薄い塩コショウ程度で下味を付けておくだけで、それぞれが好みのたれを付けて食べるのが家庭ではよく見かけられる方法です。
ベトナムの焼肉では地域差があって主流なのが二つあります。一つは薄い下味を付けただけの肉を焼く方法です。そして、ライム塩をつけて食べるのが一般的になっています。ライム塩は正確に言えば塩にコショウやチリペッパーなどの各種スパイスを加え、さらにライムを絞ったものです。あっさりとしていて適度な刺激もあるのが魅力で食欲も高まるでしょう。ライムは日本ではようやく店頭でも見られるようになってきましたが、ベトナムではポピュラーな食材です。酸味や香味付けとして日本でのレモンやゆずのようにして用いられています。
もう一つはベトナム独自のたれをつけて食べる方法です。たれは焼肉店で食べるときには独自の配合のものになりますが、ヤギの乳を使った甘味のあるたれになっています。やはりベトナムではヤギを使う文化が浸透していることがわかるでしょう。また、甘味を生かした味付けという点も東アジアから東南アジアの文化に共通する部分です。
焼肉に使う道具や油
焼肉に使う道具も文化的な違いがよくありますが、日本とベトナムでは大差はありません。網焼きか鉄板焼きが主流で、焼肉店では炭火焼肉もよく提供しています。ただ、鉄板焼きのときに使う油には違いがあります。
日本では牛脂を使うのが本格的な場合で、植物油などで済ませてしまうことも少なくありません。しかし、ベトナムではマーガリンを使う焼肉が人気です。マーガリンを使うと風味が豊かに仕上がるのが特徴で、特にライム塩で食べる文化の地域でよく選ばれている焼き方です。マーガリンの油っぽさがライム塩のさっぱり感と良いバランスになり、うまく調和するのが魅力です。
ベトナム語で焼肉は何というか
ベトナムに行って焼肉を食べてみたいと思ったときに、何と言ったら良いのかわからないと困ってしまうでしょう。看板を頼りに焼肉のお店を探したい、お店に入ったけれどメニューのどれが焼肉なのかを知りたいということもあります。このようなときのためにベトナム語で焼肉を何というのかを確認しておきましょう。
焼肉とは
ベトナム語では焼肉は「Thịt nướng」と書きます。意味も焼肉と同じ構成になっているのでわかりやすく、「Thịt」は「肉」を意味し、「nướng」は「焼く」を意味しています。このような単語の組み合わせで表現できることを知っていると、他のものを焼く料理や、肉を使う別の料理にも応用して使えるでしょう。
ヤギ料理のレストランを探すには
ローカルな焼肉を楽しみたいと考えるとヤギの焼肉を食べてみたいと思うでしょう。焼肉店を探し当てればヤギの焼肉も取り扱っていることが多いのは確かです。ただ、ヤギ料理のお店を選んだ方が肉質もよく、好みに応じて焼肉以外も堪能することができるでしょう。
ヤギ料理のレストランを探したいときには「Dê」あるいは「De」を探しましょう。「Dê」はヤギのことで、正しくは「Con dê」と書きます。レストランなどでは看板に「Dê」とだけ記載されていることが多いので覚えておきましょう。会話でも「dê」だけでヤギを意味することが多いので知っていると役に立ちます。
現代のベトナムにおける焼肉文化
ベトナムではもともと肉食文化が強いという影響もあり、現代では世界の文化や新しい発想を取り入れた焼肉店が増えてきました。日本の焼肉店も店舗展開をしていて、日本から移住した人たちがベトナムで日本の焼肉を提供していることもあります。
また、日本でも焼肉にバリエーションがあるように、ベトナムでも独自の多様性が生まれてきました。肉塊を焼いて食べる焼肉店なども登場してきていて、焼肉文化を色々な形で楽しめるようになってきています。
ベトナムに訪問するときにはヤギ焼肉を代表とする伝統的なローカル料理にこだわらず、現代の焼肉文化を堪能するのも一興でしょう。
まとめ
ベトナムでは「Thịt nướng」と表現する焼肉が日本と同様にとても人気があり、庶民料理として広まっています。豚肉が主流でヤギ肉を使うローカル料理があることも知られていて、観光客からはヤギ肉の焼肉がよく注目されています。
ベトナムの焼肉は野菜を使って色鮮やかに仕上げるのが一般的ですが、味付けには二つの異なる文化があります。ヤギの乳を使った甘味のあるたれにつけるか、ライム塩を使うかの二つです。ヤギは「Con dê」と表現するのが正しいですが、実際には「Dê」と書かれているのが普通です。ヤギ焼肉を楽しみたい、ヤギ料理の専門店に行ってみたいときには「Dê」という看板を探しましょう。
ベトナムではこのような伝統的な焼肉以外にも色々な焼肉があります。日本の焼肉店もあることに加え、肉塊を堪能できるような焼肉店もあるので現代のベトナムの焼肉文化も楽しんでみましょう。
ベトナム単語短期習得プログラム
脳科学に基づいたイラストやリズムをつかったビデオで、計2,000以上の単語を短期で無理なく覚えることのできるプログラムです。
定番の単語から、あったらいいな!というベトナム語単語特集までぞくぞく新しいビデオ制作中です。
まずは「野菜」と「よく使う形容詞」の2つを無料公開中ですので、ぜひ御覧ください。