中国語学習者が旅行のためにベトナム語を学ぶメリットは? 注目すべき3つのポイント

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ベトナム旅行に行きたいときは、中国語がとても役立ちます。中国語とベトナム語は近い部分が多い言語、中国語を学んでいると旅行の準備がしやすくなるのです。

一からベトナム語を学ぶ場合、不安で最初の一歩を踏み出せないこともありますが、中国語を理解できる人は難易度は低いため、あまり悩まずに済みます。

では、中国語学習者が旅行に備えてベトナム語を学ぶメリットについて、詳しく説明していきましょう。

発音が似ているため覚えやすい

ベトナム語を学ぶときに多くの人が苦戦するのは、発音の難しさです。日本語とはだいぶ違うので、初めて勉強するときは、なかなか捗らないことが多いものです。

しかし、中国語をすでに習得している人なら、そこまで苦労しなくても済みます。中国語とベトナム語は発音が似ているため、中国語を学ぶときの要領で、意外にサクサクと身についていくものだからです。

例えば、家庭の発音は中国語だとJiā tíngであり、ベトナム語はgia đìnhとなっています。島は中国語でdǎo、ベトナム語ではdaoです。どちらも日本語とはまったく違う発音ですが、中国語とは非常に似ていることがわかります。こうした発音の共通点がたくさんあるため、覚えやすくなっているのです。一から学ぶとなれば、日本語との違いに戸惑ってしまうことも多いですが、先に中国語で近い感覚を体験していれば、スムーズに覚えていくことができます。

ベトナム旅行のために言葉を勉強するときは嬉しいメリットなので、積極的に学習し、現地で困らないようにしておきましょう。

声調言語もそっくり

声調言語というのは、音の微妙な上下で違う意味になってしまう難しい言語であり、ベトナム語には6つもあります。その6つの発音を正確に習得し、わずかな違いもないように使い分ける必要があるため、ベトナム語の勉強では悩んでしまうことも多いのです。少し音がずれてしまえば、途端に意味が変わり、言いたいことがうまく伝わらなくなる可能性があります。

しかし、中国語を覚えている人なら、6つの声調言語にも対応しやすくなっています。中国語の4つの声調言語は、ベトナム語に近いものだからです。

例えば、中国語の1声とベトナム語の1声は同じなので、すでに中国語ができている人なら、苦労することはありません。他にも、中国語の2声はベトナム語の4声、中国語の4声とベトナム語の2声は同じになっています。

完全に同じでないものもありますが、少し長めだったり短めだったりする程度で、とてもよく似ているため、覚えるときの難易度は低くなります。

広東語も似ている

中国語の方言である広東語にも、ベトナム語と似た発音が多くみられます。そのため、広東語が得意な人も、ベトナム語を学んでみてください。

例えば、努力の発音は広東語でnóuh lihk、ベトナム語だとNỗ lựcとなっています。家庭や島と同じように、かなり近い発音です。このような酷似した発音が多くある広東語は、ベトナム語を学ぶときの基礎になってくれます。まっさらな状態で覚える人より、広東語がわかる人の方が飲み込みが早いのです。

また、広東人が多いホーチミンのチャイナタウンでは、広東語だけでも十分に会話ができるので、ぜひチェックしておいてください。

似ている理由は歴史にあり

ベトナム語は今でこそアルファベットが目立ちますが、もともとは漢字文化圏の国でした。中国に支配されていた歴史があるため、長く漢字を使って生活していたのです。発音の面で中国語と似ている部分があるのは、そうした背景があるからです。

中国語の次にベトナム語を勉強する流れだと、漢字文化圏だったころの名残を強く感じることができます。それが覚えやすさにつながっていくので、どんどん学んでいきましょう。中国語の発音が助けになり、自然とベトナム語の発音に馴染むことができます。

文法が理解しやすい

中国語の文法とベトナム語の文法にも共通する部分があるため、何もない状態から勉強を始めるより、ずっとわかりやすくなります。ベトナム語の文法が身についていれば、旅先で困ることも少なくなるので、ぜひ覚えておいてください。

文法の流れはだいたい同じ

日本語で「私は日本人です」という文章は、中国語だと「我是日本人」であり、ベトナム語だと「tôi là người Nhật」になります。我とtôi、是とlàが同じ意味なので、基本的に同じ流れであることがわかります。

中国語とまったく違う文法では、まったく違う頭で考えなければなりませんが、似た文法なら、それほど苦労せずに覚えることができるのです。

修飾語の位置に注意

中国語とベトナム語の文章には、1点だけ違うところがあります。それが修飾語です。

ベトナム語は、修飾語を後ろに置くルールです。日本はNhật、人はngườiなので、先ほどの例だと逆になっていることがわかります。まず人を意味するngười、その次に日本を意味するNhậtを配置するのが、正しいベトナム語の文法です。これは中国語と違う部分なので、勉強するときは間違えないように気をつけてください。

とはいえ、違う部分はそこだけなので、基本的なルールが頭に入っていれば、あとは簡単です。語順を並べ替えるだけで済むため、中国語学習者ならすぐに対応できます。こうしたコツを押さえて、旅行で役立つ基本的な文章をしっかりインプットしておきましょう。

不完全でもなんとかなる

発音や文法が似ていても、勉強のための時間がとれなかったりすると、うまく覚えきれないことがあります。普通なら、不完全な状態で出発するのは不安なものですが、中国語がわかる人なら、あまり気にする必要はありません。

なぜなら、ベトナムでは意外に中国語が通じるからです。もしベトナム語がわからなくなったときは、思い切って中国語で話をしてみましょう。得意な中国語でコミュニケーションをとることができれば、少しくらいベトナム語の準備が足りなくても、困ることはありません。

したがって、すでに中国語を習得しているなら、まずは気楽に勉強してみてください。覚えきれなかった部分は、中国語でカバーしていきましょう。

中国語が通じやすい人

ベトナムで中国語が通じやすいのは、タクシーに乗るときです。タクシーの運転手は、中国からの観光客に対応するため、中国語を学んでいます。そのため、中国語で話しかけても通じることが多いのです。

他にも、ホテルなどの観光に関係した場所で働いている人には中国語が通じやすいので、ベトナム語に不安があるときは試してみてください。

英語ができる人も大丈夫

観光地では、片言の英語を理解できる人も多いため、中国語でも怪しい場合は、英語に切り替えてみましょう。英語もできる人なら、少しかじったベトナム語と中国語、そして英語を駆使することで、不自由なく過ごすことができるのです。

基本的なことは覚えていた方が楽ですが、どうにもならないときは、自分がわかる言語を総動員して対応していきましょう。

まとめ

中国語に近い要素が多いベトナム語は、中国語が得意な人なら、習得のハードルが低くなっています。ベトナムへ旅行に行くなら、発音や文法を事前にしっかりチェックしておきましょう。中国語ができるなら、かなりスムーズに進めることができます。

とはいえ、あまり気負いすぎる必要はありません。中国語学習者には、中国語という第2のコミュニケーション手段があるので、力を入れすぎず、楽しく勉強してみましょう。

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